総監督ノート

~学生自転車競技のコーチングメモ~

インカレ2021 ロード総括

去る8月22日(日)に群馬CSC6kmサーキットコースで開催された、2021年インカレ男子ロードレース。今年もまた、当校は完走者を出すことが出来ず、部員諸君は悔し涙を流していた。中長距離メンバーはトラック種目もさることながら、やはりロードレースへの想いが…

インカレ2021 トラック総括

東京五輪の余韻がまだ冷めやらぬ8月13日(金)から3日間、国内学生選手にとって年間最大の目標レースとなる全日本大学対抗選手権(インカレ)のトラック競技が、長野県松本市・美鈴湖自転車競技場で開催された。昨年度は新型コロナウイルスの影響で「代替大会…

ビデオ撮影のコツと活用(自転車トラック競技の場合)

17日間の東京五輪が終わりました。コロナ、組織委、IOCなど様々な論点で大騒動でしたが、いざ始まってみれば一瞬の出来事だったように思われます。8月下旬にはパラリンピックが開幕する予定ですが、こちらは是非円滑に開催・運営されることを祈ります。 五輪…

TOJステージ優勝 ~ 実業団に送り出す価値と留意点

国内最高峰のステージレース、ツアー・オブ・ジャパン。UCIアジアツアーの冠も付いたこの高いレベルのレースで、当校選手が勝利するとは誰が予想していただろうか。いや、それを現実のものとした本人にとっては想定の範囲内だったかもしれない。 新型コロナ…

「帰属意識」と「拠点意識」 ~ 部を支える人材がひとりでも増えるように

日経夕刊のコラム「あすへの話題」に、いま法政大学・田中優子総長が毎週寄稿されている。2月9日付の同欄では、法政大学にミュージアムを作ったという話題から、組織に対する「帰属意識」と「拠点意識」について書かれており、参考になるものだった。 田中総…

年頭にあたって

明けましておめでとうございます。2021年の幕開けは、新型コロナウイルス第三波に重なって、静けさとともに訪れました。例年であれば皆で集まって年頭ミーティングを開催するところですが、今年はこのような状況下、このブログ上で現役諸君へのメッセージを…

納会と個人面談 ~ 年末の締めくくり

毎年12月は、我が自転車競技部も一年を締めくくる時期になります。 当部は12月上~中旬の週末に「納会」を開催し、部全体及び各部員の年間活動総括を行います。ここには全部員の他、部長先生と指導スタッフ、及びOB/OGからも希望される方々(毎年10名程度)…

益子直美さんとの対談 ~ ほめ方・叱り方・怒り方?

去る12月21日夕方、ウェビナーというものに初めて登壇して来ました。「CHEER UP BIZ ~ スポーツから学ぶビジネスのヒント」と題するもので、元バレーボール全日本代表でタレント・スポーツキャスターの益子直美さんや、MCの井上マーさんと共に、スポーツ現…

部内対抗紅白戦 ~ 自主性を育む

去る12月6日(日)、好天に恵まれた山梨県・境川自転車競技場にて、我が慶應義塾体育会自転車競技部の「部内対抗紅白戦」を開催しました。部員約20名を戦力均衡するよう半分にわけて、①スプリント、②ケイリン、③エリミネーション、④アンノウンディスタンス、…

インカレ(代替大会)ロード ~ 冷雨に完敗

10月17日(土)、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンター6kmサーキットにて、全日本大学自転車競技大会(ロード競技)が開催されました。前週のトラック競技と同様、ロードについても新型コロナの影響で今年は選手数と距離が縮小されました。男子の場…

インカレ(代替大会)トラックまとめ

10月10日(土)~11日(日)の2日間、長野県松本市の美鈴湖自転車競技場において、全日本大学自転車競技大会(トラック種目)が開催されました。前回記した通り、今年は新型コロナの影響で参加ままならない大学や選手もいることから、例年より種目・日程を縮小し…

インカレメンバーはどう決めるか

国内の多くの種目の学生アスリートにとって、年間の最大目標はやはり全日本大学対抗選手権(インターカレッジ)でしょう。自転車競技も例にもれず、毎年8月下旬~9月初旬にトラックとロードの両方で各校代表選手が競い合い、種目毎に付与される対校得点の総…

レース再開 ~コロナ禍の半年間振り返り

今年のツール・ド・フランスが8月末の土曜日に例年より約2ヶ月遅れで開幕したのに続いて、9月からは国内の学生レースもいよいよ再開となりました。9月5日(土)には全日本学生個人ロードレースが群馬で、12日(土)~13日(日)には同トラック大会が福島で、…

「9月入学」で学生スポーツはどう変わるか

新型コロナウイルス拡大防止への社会的対応により、高校・大学は4月に入ってからも在宅学習・部活休止状態が継続しています。大学では4月末からオンライン授業が本格的に開始されたところです。僕自身も会社の緊急事態対応やテレワーク化推進で大きく時間が…

本木雅弘と一流アスリートとの共通点

3月28日(土)に放送されたNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の本木雅弘スペシャル、ご覧になった方も多いのではないでしょうか。まあ大河ドラマの番宣的色彩(および緑茶の宣伝的色彩笑)はもちろんありましたが、この外出自粛でみんなが自宅にいる週末…

落車時の対処法あれこれ

世の中は引き続き新型コロナウイルスの世界的感染拡大による影響が続いています。本塾も体育会各部の行事・合宿の中止、卒業式の中止、入学式の延期、高校では部活動禁止等の措置が取られています。当部大学チームは2月末に合宿を途中で引き上げて以降、しば…

創部記念日 ~「日本最古」なだけで良いのか?

新型コロナウイルス対応で全世界が揺れ動いている現在、慶應義塾や体育会も各種行事や活動の中止・自粛判断をせざるを得ない状況となっています。当部も2月下旬から南房総で実施していた合宿を途中で切り上げて来たところです。 そんな中で、本日・3月3日、…

コーチも自転車に乗るべきか、乗らざるべきか

今月20日発売の「BiCYCLE CLUB」誌4月号は、主に社会人サイクリストを対象とした「歳をとっても軽快に動ける!自転車乗りの身体メンテ術」を特集しています。その一部に取材協力させてもらったので、もしよければ書店または各種電子書籍サービスなどでご覧い…

合宿の組み立て方

大学生は1月末頃で期末試験もほぼ終わり、2月~3月は合宿で集中的に乗り込める時期になります。これは学生の特権ですね。高校生は、3年生が同じくらいにいち早く学年末試験が終わって、大学でも続ける部員は大学の練習に合流し始めます。高校1~2年生は2月中…

「努力は夢中に勝てない」

去る1月12日付けの日経新聞日曜版、中ほどの色刷りのページに、セレクトショップ・ビームスの設楽洋社長のインタビュー記事がありました。慶應の大先輩でもある設楽氏の直筆で、「努力は夢中に勝てない。」という言葉が、彼のサインとともに掲載されていまし…

年間スケジュール ~一年の計は元旦までに

先週、JCF(日本自転車競技連盟)から今年の主要大会日程が公表されました。学連のほうも先月出ていたので、それと合わせて当部の年間レーススケジュールが見えて来ました。 通常は毎年12月末までに、総監督自身が翌年の年間スケジュールを大学版・高校版に…

「個人」と「チーム」のバランスを取る難しさ

前回、当部の運営理念について書いた中で、年頭ミーティングにおけるもうひとつの主要テーマとして、「自己管理能力」と「チームプレイヤー」の両立という点に触れました。言ってみれば「個人」と「チーム」のバランスをどう取るのかという議論です。 これは…

年始ミーティング ~当部の運営理念~

年が明けた最初の日曜日、大学チームのメンバーに集まってもらって、日吉の会議室で年始ミーティングを行いました。 通常このミーティングでは、今季目標の確認、その達成に向けた戦略や練習プランの概要、チーム運営面の方針・施策、などがアジェンダになり…

コーチングを始めた頃の当部の”惨状”と再建の経緯

僕が仕事のかたわらボランティアコーチを14年以上続けていると、「よくやってくれるね」「奥さん大丈夫なの」といった声をよく掛けていただきます。同時に、少し手伝ってくれる後輩達からは時々「いやあ、そこまでは出来ませんよ」という率直なつぶやきをも…

「総監督ノート」はじめました

自己紹介 高校時代から自転車競技を始めた僕は、大学を1995年に卒業して以降も、社会人1年目と、30歳を過ぎて大学院に行き転職をした頃の約3年間を除いては、常に何らかの形で母校の自転車競技チームとそのOB/OG会の運営に携わって来ました。 慶應義塾体育会…